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NPO法人 日本ナラティブ音楽療法協会

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音楽療法

「消える

  セラピスト」

 十数年前から、いや数十年前から「音楽療法の数値化」は様々な角度からいろいろな方が、いろいろな方法、いろいろな方向で行ってきました。

 脳の活性化を測定するため、頭に様々な機器を取り付けて音楽療法が脳にどのような作用や影響を及ぼしているのかを数値化したり、NK細胞などの免疫細胞が音楽療法で、どのくらい活性化するかを数値化する研究などです。世界中で様々な音楽療法の研究結果が報告されています。

 その数式や導かれた数字、そして作成された図は具体的であり機械的であり科学的で、宗教的でもあり、ある種の美しさを持っています。

 図や数式・様式は、素敵で綺麗で、つけいる隙の無い完成された形式で示され、我々を納得させるのに十分な輝きを持っています。

 例えば

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 脳波測定で使った楽曲の「GR法解析図」によって

 示される美空ひばりの歌である「リンゴ追分」CD盤

 では1/fゆらぎに近く、また1952年(昭和27年)

 のこの曲に反応があった(感知があった)ということ

 は、かなり記憶が保持されているということであり、

 HDS-Rの平均得点は+0.38(SD=3.79)、MMSE

 については+0.76(SD=1.89)またC変化の交互作

 用(F(3.26)=4.328、p=.07654)となり有意

 差が認められたが、STAⅠ-2型の結果E=fms3.5か

 ら有意差は認められなかった。

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 など何か納得させるものがあり、この文列の他に図による視覚刺激があると、その数式&数列はさらに輝きを増し確信に近づいていくことでしょう。

 しかし様々なこれらの素晴らしい研究報告には「セラピストは音楽療法をおこなった」という程度の記載しか出てこないのです。どのようなセラピストなのか、男か女か、年齢は、経験はどのくらいなのかなど、殆どの研究発表で記載されていないのです。

 さらに、セラピストという文字が出てこない「音楽療法数値化」などの研究発表も見受けられるのです。

<消えるセラピスト>

 数値化するにあたって、その研究に「セラピスト=人」が加味されるのは非常に困るのです。

 研究に「セラピスト=人」が加味されることにより、研究結果で提示された数値や図の信頼性が崩れてしまうのです。

「人・心」は数値化で出来ない、あやふやな・曖昧な存在だからなのです。

 

 例えばセラピストが「元首相の小泉氏」だった場合や「タモリ」、または「隣のおじさん」や「知らないおばさん」では治験者に全く違う反応が現れ、違う数値がでて来るのです。

 科学的であるためには、その研究結果(数値など)が「同じ手順で誰が行っても、ほぼ同じ結果が再現される」ことが重要視されます。

 同じプログラムで行った音楽療法、小泉元首相がセラピストの場合と、私がセラピストの場合では、同じ研究結果が再現されることはないわけです。

 

 世界中で様々な研究が発表されていますが、その研究結果が「再現性がない」や「再現性に疑問がある」などにより、消えていく、あるいは捨てられる研究結果は多々あります。再現性がないことは「科学的ではない」ことになるのです。

 

「人」を数値化、例えば小泉元首相M=250.0、私はM=73.0などと数値化できると良いのですが、現在は残念ながらできません。

 このように、科学的に信頼性のある研究結果を求めていくと、数値化出来ない「人・心」などが関与する部分を、出来るだけ減らし排除しなければなりません。

〖セラピストは消えていく〗のです。

 治験者も同じです。

 再現性を持たせるためには「人」、特に治験者の「心」を排除しなければなりません。治験者がかわると心の反応がかわってしまい、再現出来ないのです。

 では同じ治験者をもちいての研究実験ではどうでしょう。

同じ治験者でも、毎日毎回同じ「心」ではありませんので再現性は崩れてしまいます。

 このため研究は「心を省いた人間身体的研究」(脳の反応や細胞の反応など)へと向かいます。「人の心」は現在(2019)数値化出来ないためです。

 

「人のために、人が行う音楽療法」なのですが、科学的な証拠(Evidence:エビデンス)を得るためには「人、そして人の心」を排除しなければならないという「矛盾」を感じてしまいます。

<キーポイントはセラピスト>

 逆に考えてみますと「セラピスト=人」は、音楽療法利用者みなさんの「心」に大きな影響をおよぼしていることが良くわかります。

 また小泉元首相がセラピストの場合と、私がセラピストの場合のように「セラピストによってセッションが大きく変わる」ことにも気がつきます。

 音楽療法のキーポイントは数値などではなく「セラピスト」のようです。

 

「人(セラピスト)が、人(利用者のみなさん)へ行う音楽療法」は、研究結果から導き出された歌や音楽を、ただ歌ったり聞いたりするだけでなく、セラピストの個性と言いますか、人生観と言いますか、セラピストとしての「人」の部分が大きく作用する訳です。

 

 

<歌って・笑って・心元気に>

 利用者のみなさんが「笑顔満開で、心温かくなるような音楽療法」。

 それらを提供できる音楽療法士(セラピスト)を目指し、数値化できない「利用者みなさんの心」を、大いに躍動させて頂きたいと思います。

 

 ナラティブ音楽療法の根幹をなす部分は、思い遣る心です。

 テクニック(技術)より、利用者皆さんを「思い遣る心」そして「笑顔」で、利用者皆さんの心を元気にして頂きたいと思うこの頃です。