top of page
しずか・HP-1.jpg

SAITOh
shizuka

埼玉県在住

1級音楽療法士

2級メンタル音楽療法士

個人活動

♩体が動き出す ♪声が出る

♫仲間とつながる ♬音で遊ぼう

音楽教育と音楽療法の違い

【音楽教育】

技能、知識を獲得しスキルを上げることを目指す指導である。リトミックも音楽教育の一つで幼児を対象に遊びながら音楽感覚を養う。

 

【音楽療法】

音楽の力を効果的に活用して行う治療技法の1つである。

緩和ケア、心身の障害の回復、機能の維持改善、QOLの向上、社会的不適応行動の変容を目指し、対象者のニーズや能力に応じて意図的、計画的に行うこと。

 

【音楽活動】

カラオケで歌う、リズムに合わせて踊ったり、ギターを弾いたりするなどの能動的音楽活と、コンサートやCDを聴く、音響振動を体感する、などの受動的音楽活動がある。

聴力は、記憶が低下しても維持され、音楽活動を通して心身の発散、浄化作用や自然に動き出したり力が湧いてくる効果が期待でき、受動的音楽療法は、ホスピスで有効と言われている。

png_to_jpg0 4 のコピー.jpg

私は、技能争いの音楽の世界に魅力を感られず、すっかり音楽から離れていた時期がありました。

しかし、障害のあるお子さん達との関りや高齢者養護老人ホームでの体験を通して、音楽療法と出会い、子どもたちや高齢者の方々が生き生き表現する姿や、泣いて喜んでくれる高齢者の方々を通して心を打たれ、音楽の本当の良さと喜びを痛感することができました。

技術を披露する演奏が目的ではなく、音楽は対話であり、ありのままを表現して受け入れ、人と人が共鳴し合える素晴らしさが音楽療法にはあると思います。

 

【ナラティブ音楽療法の理念】

音楽をきっかけとして人と人との対話、アイコンタクトや笑いながら心温まるコミュにケーションを獲得することにより、精神的QOLの向上を目指す。

人の人生の物語や心が動いたこと、懐かしく思い出したことを自身の言葉で語ることができるような対話に重きを置いており、まさに音楽的対話と言えます。

png_to_jpg0 4 のコピー2.jpg

【私の音楽療法の取り組み】

これまで、教育現場で音楽教育や音楽療法を実践してきました。

7人に1人はグレーゾーンのお子さんがいると言われている時代、特に、特別支援学級や特別支援学校に通うお子さん達の音楽の授業では、音楽療法はとても重要な役割を果たしています。

正確性を求める音楽を教えるのではなく、音楽によって感覚に働きかけや持っている力を引き出し、自由な表現を活かすことで成長していく姿を見ることができました。

また、音として聴こえない心の声の響きや身体の動きなどを感じ取り、新たな気付きを広げることは、大切な対話だと思います。

png_to_jpg0 3 のコピー2.jpg

【聴覚過敏と音による癒し】

太鼓を叩く振動や音楽が流れると自然にリズムに乗って身体が動き出します。

不協和音に敏感で予測できない音には耳を塞ぐ聴覚過敏のあるお子さんも、自分が鳴らす音は、体に振動を感じ取って楽しみながら叩き始めます。

ヘッドホンの小さな音量で好きな曲を聴かせたり、1/fゆらぎ音の入った音楽を教室に流したりすることで、過敏さの軽減が見られ、気に入った音遊びによるやりとりを通して、進んでコミュニケーションを取るようになりました。

短い時間で展開し、活動の流れを一定にすることで主体的に行動する姿が見られるようになり、徐々に、変化を加えても対応していけるようになりました。

てんかんは、発作時に温度が1度上がるという研究報告や1/fゆらぎ音が多く含まれるモーツァルトの音楽を聴かせることで、発作が減少するという脳科学研究報告もあり、1/fゆらぎ音は、脳を冷やし自律神経や呼吸を整える効果があることから、てんかん発作やパニック症のお子さんに実際にそうした効果が少しずつ見られました。

音響や音楽による癒しの効果を求める人口も増え、これからも更に発展が期待できると思います。

 

【歌って泣く子ども】 

小学校1年生のクラスを担当し、子ども達と学級手話ソングの制作活動を実施しました。

健常児の発音など言葉に自信が持てなかったお子さんが、自分の思いが詩の一部になり、歌にのせてその言葉を歌ったその時、顔をくちゃくちゃにしながら涙を流す姿を見て、クラス全員の空気が一瞬にして変わりました。

感極まって流した嬉し涙だったことが解り、一人一人がその子の思いをじっくり感じ、分かち合えたことで温かい気持ちで胸がいっぱいになりました。

音楽には、人を癒し、励まし、勇気づける力があることをその時実感しました。

現在は、それを機に作曲や作曲指導を通した思い出作りを再開しました。

png_to_jpg0 3 のコピー1.jpg

【音楽の授業プログラム】
1「始まりの歌」(毎回同じ曲で行うことで気持ちを切り替える)
開始と活動に気持ちを向ける。


2「体操」
身体部位認知


3「ダンス」
粗大運動、リズム感覚、模倣


4「発声」
声の大小の調整力、発音、発語を促す


5「歌」
季節の歌やペープサートを取り入れ、季節にちなんだ会話を広げる。
手話ソングや輪唱で模倣を促す。


6「リラックス」
深い呼吸を促し、クールダウンする。


7「リズム遊び」
模倣、発語


8「合奏」
鳴らす、お休みを意識して役割交代のルールや順番を意識する。


9「終わりの歌」
活動の終わりに気持ちを向け、クールダウンを促す

converted_edited_edited.jpg

【その他教科での音楽療法の活用】

ランニングやサーキット、筋トレ、リズムステップ運動、言葉の獲得や、色、数、形の学習、ソーシャルスキルトレーニング、集団ゲームなどの日常生活や自立活動を始め、国語や算数、体育、図工、生活単元、作業など、多くの教科領域の中で、音や音楽を有効活用することで、子ども達が生き生きと活動し、成長する姿や笑顔がエネルギーの元になりました。

【今後の音楽活動の展望】

今後は、新たに個人セッションを含めた活動の機会を広げ、音楽を通して人と人との繋がりを広げていきたいと思います。

png_to_jpg0 2.jpg

【YouTuber?】

YouTubeに、音楽療法関連の一部、オリジナル曲、子ども達と制作した歌、楽器紹介などをゆっくりペースでアップしています。

image1.JPG

画像をクリックすると、YouTube「きんととハウス」に接続します。

少しでも音楽活動の役に立てたらという思いや、演奏は決して得意ではありませんが、そんな自分の演奏や制作した曲を見た方が「なんだ。これくらいならもっとできるぞ」「このくらいならできそうだ」「こんな楽器あるんだ」などと自由に感じていただけたらと思います。

また、「こんなことやって欲しい」を共有できる場に、そして関わった人との思い出アルバムを増やしていけたらと思います。

bottom of page