About
Narrative music therapy
ナラティブ音楽療法について
■「ナラティブ音楽療法」
主役は、利用者の方。
セラピストやアシスタントなどは、主役を盛り上げる脇役であり、脚本家、舞台スタッフです。
しかし利用者のみなさん、観客のつもりで参加しますが、セラピストの力量で気がつけば主役に。
そして、観客はいません。
全員で「利用者の方を主役として」最高の舞台を作り上げるのです。
■「ナラティブ」とは「物語」のこと
誰の物語なのか。
それは利用者みなさんの「人生の物語」。
ですので「ナラティブ音楽療法」は、物語を聞かせる音楽療法ではなく、利用者みなさんの様々な人生物語に心を寄せ、利用者さん自身でも気が付かない「心の奥にしまい込んだ物語」を語って頂くことが目的です。
ただし無理強いはしませんし、毎回そのような話しをしていただけるとも限りません。
しかしセッション中だけでなく、音楽療法が始まる前やセッション後などに、いろいろ話して頂いています。
「話したい」「聞いてもらいたい」と言うような関係作りが大切です。
そのような関係
「なじみの関係」になると
■あなたを見て利用者の方が満面の笑顔で
・「会えて、嬉しいワ」
・「暫く見なかったけど
何処に行ってたの」
・「この時間が一番楽しいワ」
・「今みんなと
うわさしてたところヨ」
などと言って頂き心嬉しくなります。
■利用者の方とジョークを交えた会話が始まり、笑い声あふれる場面に。
■体操・発声練習中も、歌っている時も、笑顔が絶えない皆さん。
■セラピストといろいろな会話をジョークを交え、笑顔で言葉のやりとり。
■音楽療法終了後の茶話会などで、利用者さん同志の会話が増え、笑い声が絶えないのです。
■「歳をとってから、こんなに楽しい時が来るとは思わなかった。毎日がいきいきとして楽しい」
「家に帰ってからも、思い出して楽しく心が温まる」と、笑顔で言われることに。
■利用者の方々の「笑顔・言葉・様々なリアクション」によって、セラピスト・アシスタント、そしてスタッフの方達も「心温かく、心が解放され、嬉しく楽しい気分」に。
■音楽療法を含め高齢者に関係することを大学で教えている「教授」が、老健での音楽療法を見て、みなさん「え〜、ここは認知症の方が多い施設ですよね」と、ビックリしていました。
★
■ナラティブ音楽療法
一番大切にしているのは「利用者方々の心」です。
今の自分を受け入れ「心温かく、希望を持って、笑顔」になって頂きたい。
このような目的ですので、音楽療法だからと言って「音楽」だけではなく「会話」そして「笑い」も大切なことと位置づけています。
<セラピストに>
■音楽経験・楽器演奏技能を問いません
「心をケアし、心の形成を援助し導く」ことを一番の目的としてますので、音学知識や楽器を弾けることを絶対必要条件とは考えていません。
ただし、弾けないより弾けた方がbetterですが。
音楽療法の中で「楽器演奏技能が必須条件」となる状況もあります。
例えば、言語でのコミュニケーションが難しい利用者の方への音楽療法です。
言葉でのコミュニケーションより、音楽を用いてコミュニケーションを構築しなければならない場合、音楽でコミュニケーションをとれるだけの高度な演奏技能、特に即興演奏技能が求められます。
■ナラティブ音楽療法は、「慰問」や「合唱指導」「器楽指導」「音楽鑑賞」などとは全く違います。
ナラティブ音楽療法の本質は「心」です、楽器が弾けなくても音楽療法を行うことは十分可能です。
■ナラティブ音楽療法士の絶対必要条件
・利用者の方々を思いやる心
・喜んでもらうことに幸せを感じる心
・気持ちを察し、気がつき、気が利く心
・感謝の心
・共感し共有する心
・あなたの「素敵な笑顔」
■ナラティブ音楽療法の3つの柱
1「音楽」
癒やされたり、励まされたり、記憶
が蘇るなど、音楽には様々な力があり
ます。
2「笑い」
笑うことにより、様々な免疫細胞が
活性化されたり、心が元気になります。
笑いは「勇気」や「希望」を生み出し、
前向きな心へ向かわせます。
3「会話」
誰かと会話し共感を得られた時、また
共感を持って話しを聞いてもらった時
「心温か」になります。
■「歌って、笑って、冗談を言い合い、様々な会話をして」ナラティブ音楽療法は行われています。
終了後は利用者みなさんを始め、セラピスト、アシスタントなどスタッフの方々もみなさん「満面の笑顔」です。
ナラティブ音楽療法終了後、心和やかとなり利用者さん同士「笑顔の会話」が見られ、会話も弾み笑い声が絶えません。
■ある新聞記者の方の取材感想
療法と聞いた当初、記者はヒーリングのような、静かな雰囲気の神秘的なものだろうかと、イメージを抱いていた。
が! 全く違った。
とにかく明るい、最初から最後まで明るい!