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私と音楽

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 会員No-223  2019年9月28日・掲載

 私にとって音楽とは子供の頃から線引き等なく身近なものである。過去に音楽コンクールや大会などに参加した事もあったが、現在は、そういったものには全く興味がない。

 たしかに美しい音色の響きには心が動き、リズムやメロディー、ハーモニーは音楽にとって重要だ。良い音楽に一定の基準を設ける事にも理解できる。しかし、私が大会等に参加していた頃は、感性よりも頭で考えた表現が多く、こうでなければならない。~でなければならない。という思いの方が強かった。

 賞に入れなければ否定されているかのように感じ、本来楽しむはずの音楽を楽しむ事のできない状態であった。だからといって大会やコンクールを否定しているわけではない。目標を持ち、常に技術向上の為に研究し、ライバルと競い、自分を高める為の努力をする事は、より良い表現者になる為には不可欠である。更に今の自分の実力を知る事にもなり、周りの評価を知ることができる。

 しかし、現在私の音楽活動のモットーは、独自性や何よりも自分自身も楽しむという事である。なぜならば、表現者の心の状態が、相手にも伝わると考えるからである。誰もが自由に表現する事ができ、多様な感性での音楽があっても良いはずである。

この度、音楽療法を学んだことで、より一層、音楽とは心や身体に大きな影響を与えるもので、人と人との心を繋ぐ事ができる大きな力のあるものだと再確認できた。

 ナラティブ音楽療法は、音楽をきっかけとして、人と人との対話、アイコンタクト、笑いなどから心温まるコミニュケーション獲得により精神的QOLを目指す療法だ。これからも私にとっての音楽は、全ての人にとって、癒しや活力、明るい気持ちに繋がる楽しいものであってほしい。

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